キリギリスの生態

キリギリスの孵化から始まり、一年間の生態を観察してみます。

孵化

孵化の様子 ・ 去年の夏から秋にかけて、土の中に産卵したキリギリスの卵は、冬眠から覚めて、5月の10日前後になると土の中から孵化して出てきます。産卵した翌年孵化する卵は数%で多くは2年目3年目に孵化します。4年目に孵化する卵はめったにありません。

・ 孵化は昼中にはせず、夜明頃から6時頃には孵化してしまいます。孵化は数日間行なわれます。

・ 平成22年度は5月15日に孵化が始まりました。

脱皮の様子 ・ 今年(平成22年)の孵化は、昨年より一週間遅れて、5月15日に孵化しました。

・ 孵化したキリギリスは殻を砂の表面に残し、30分もすればその場から姿を消してしまいます。

・ キリギリスはマクロレンズでの撮影ですので、肉眼では見えない所が観察できます。

脱皮

孵化の様子 ・ 孵化から3週間後には食欲が旺盛であり脱皮もしました。

・ このキリギリスは孵化から2回目の脱皮で、足に脱皮殻がついています。

・ 幼虫の食欲は旺盛であり、削り節、きゅうりなどの野菜などで成長し、羽は出揃っておりませんが、写真ではこんなにも大きくなりました。

脱皮から3週間後の成長

脱皮から3週間後の成長 ・ 5月15日に孵化した幼虫は、3週間で1㎝余り成長しました。

・ 写真をクリックしますと、拡大写真が表示されますので、幼虫の観察はマクロレンズの撮影に便利でした。

・ この幼虫からは雄雌の判別が出来ません。

成虫の脱皮

成虫の脱皮 ・ 7/7に成虫を採集したキリギリスがAM5頃から脱皮が始まった。

・ 足6本を金網にかけ、ぶら下がり、頭を下に下げた姿勢で脱皮。

・ 後足、産卵管の脱皮に時間がかかり、衝撃などにより脱皮が早まった。

成虫の脱皮からの羽

成虫の脱皮からの羽

・ 脱皮によって成長していくが、成虫したキリギリスの羽は、脱皮した後に外気にふれて、じょじょに伸びていきます。

キリギリスの食べ物

成虫の脱皮 ・  キリギリスの食べ物は、削り節など動物性たんぱく質や、キューリ、なす、菜っ葉などあらゆる食物を食べます。
・  口の左右、前後にある触覚を食べ物に触れながら食べています。

成虫の脱皮からの羽

・ キリギリスの捕獲から10日経過しました。捕らえたキリギリスはこれから脱皮しながら成長していきます。

共食い

共食い

・ 7/8 回りがうす暗くなった時、飼育箱をのぞくとキリギリスの共食いが始まっていた。
・ 羽が伸びきらないキリギリスが、内臓など柔らかな部分をむさぶるように食べています。
・ 削り節、煮干より、仲間の肉の方が味がよいのか、キリギリスの弱肉強食をかいま見るようでした。

キリギリスの鳴き声

キリギリスの鳴き声

・ 7/7 にキリギリスの成虫を採集し、飼育箱にて育ててきましたキリギリスが、7/15頃から泣き出しました。
・ 1匹が泣き出せば他のキリギリスも鳴きだします。

キリギリスの交尾

キリギリスの交尾 ・  7/7のキリギリス成虫の捕獲から3週間でチョン・ギースと鳴き、雌キリギリスに呼びかけるまでに大きくなりました。
・  7/26朝AM5:30頃飼育箱をのぞくと、カップル誕生の様子が見えたので、カメラを回し続けてみました。
・  キリギリスは雌の方から交尾を求めに行きます。

交尾後のキリギリス

・ 雌キリギリスは交尾後6~7㎜大の精包を雄からもらうと、交尾は終わります。
・ 雌キリギリスは体を曲げて精包を食べます。

キリギリスの排卵

キリギリスの排卵

・  8/24AM4:30頃飼育箱を覗くと、排卵菅を約1㎝程砂の中に差込、卵を生みつけていました。
・  交尾後約1ケ月の排卵であった。


キリギリスの排卵後の砂かけ

・ キリギリスは卵を産みつけた後、排卵菅で砂をかけ立ち去りました。

キリギリスの死

キリギリスの死

・ 8/24の排卵後、8/26に飼育箱の清掃をした際、物かげから雌キリギリスの死殻を発見した。 
・ キリギリスは排卵の後は、力つきて死んでしまうものと思われる。