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2018.3.17 森友学園財務省の文書
「書き換え」疑惑をイチから振り返ってみましょう



鑑定価格よりも安い価格で国有地が払い下げられ、その経緯が問題視されてから約1年。これまで財務省は「価格を提示したこともない」「いくらで買いたいと希望があったこともない」などと国会で説明。決裁文書のコピーも提示した。
ところが、国会に示された決裁文書が「書き換えられた疑いがある」と3月2日に朝日新聞が報道、取引をめぐる決裁文書にはもともと「価格提示を行う」などの文言があったと伝えた。
一連の報道を受けて3月12日、財務省は「決裁文書の書き換えがあった」と認める方針だ。

2015年 国と森友学園、国有地の借地契約を締結

■5月
国と森友学園が、大阪府豊中市の国有地に関する定期借地契約を結んだ。森友学園は、この場所に小学校(「瑞穂の国記念小学院」)建設を予定していた
■7月
迫田英典氏が財務省理財局長に就任した
■9月
安倍昭恵氏(安倍首相夫人)が森友学園が運営する「塚本幼稚園」で講演した

2016年 国が森友学園に国有地を売却


■3月
森友学園が、借地した国有地の地中から「新たなゴミが見つかった」と財務省近畿財務局に報告した
■4月
国有地のゴミ撤去費用について、国土交通省大阪航空局が近畿財務局に「8億2000万円」と報告した
■6月
・佐川宣寿氏が財務省理財局長に就任した
・近畿財務局が森友学園に対し「1億3400万円」で国有地を売却。更地の鑑定価格から「ゴミ撤去費」として8億2000万円などを差し引いた価格だった

2017年 国有地売却めぐる問題発覚「価格が格安だった」


■2月
・国有地売却をめぐり「売却価格が格安だった」と朝日新聞が報道し、問題が発覚
 (参考記事:森友学園が格安で国有地購入 理事長は「第六感が働いた」と主張)
・国有地売却に関する財務省の決裁文書のコピーが国会議員に開示される
・森友学園、「瑞穂の国記念小学院」の「名誉校長 安倍昭恵氏」とHPで紹介していたが、のちに削除
・安倍首相「(国有地売却に)私や妻が関与していたら、首相も国会議員もやめる」と国会答弁
・佐川理財局長、森友学園側との面会記録は「破棄している」と国会答弁
■3月
・佐川理財局長、国有地売却について「価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」と国会答弁
・森友学園の籠池泰典理事長(当時)を証人喚問
・森友学園、4月開校予定だった「瑞穂の国記念小学院」の認可申請を取り下げた。
■4月
・大阪地検、財務省職員らへの告発を受理。国が不当に安い価格で国有地を売却したとする背任容疑で捜査開始。その後、証拠隠滅や公文書等毀棄などの告発も受理した
■7月
・佐川理財局長、国税庁長官に就任。就任会見を開かず批判の声
・大阪地検特捜部、森友問題の籠池泰典前理事長夫妻を逮捕。国の補助金をめぐる詐欺容疑で
■11月
会計検査院が国有地売却をめぐる経緯を調査。値引きの根拠について「不十分」と国会に報告

2018年 国有地売却の決裁文書で「書き換え」疑惑、国会答弁と食い違う

■1月
・安倍首相、国税庁長官に佐川氏を充てた人事について「適材適所」と発言
・近畿財務局、国有地取引について「できる限り(森友)学園との事前調整に務める」との文言を含む内部文書を開示
■3月2日
国有地取引をめぐる財務省の決裁文書について、問題発覚(2017年2月)後に書き換えられた疑いがあると朝日新聞が報道
■3月8日 朝日新聞が報じた決裁文書とは"別の決裁文書"にも「学園に価格提示を行う」などの文言が含まれていたと毎日新聞が報道
■3月9日
・近畿財務局の男性職員が「神戸市の自宅で死亡していた」と報道。森友学園への国有地売却をめぐり、担当部署で対応に当たった人物だった。
・佐川宣寿国税庁長官が辞任。麻生太郎財務相は「適材適所だった」と擁護
■3月10日
財務省、森友文書の「書き換え」あったと認める方針と報道
■3月12日
・財務省、森友学園への国有地売却をめぐる文書で「書き換えが行われた」と認める報

・麻生財務相は「誠に遺憾。私も深くお詫びを申し上げる次第だ」と会見で陳謝。理財局の「一部の者」によって「佐川の答弁に合わせて書き換えられた」と発言。



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