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フィギュア . 浅田真央が引退 : 2017.4.12




2010年のバンクーバー五輪表彰式後、メダルを手に笑顔の浅田真央(左)と金妍児


10日に現役引退を表明したフィギュアスケート女子の浅田真央(26)=中京大=は、長年にわたり努力を重ね、氷上で演じ続けた。
5歳でフィギュアスケートを始め、小学生の時から全国大会で優勝。その後も試合は出られる限り出続けた。2010年バンクーバー五輪で頂点を争った金妍児(韓国)がその後に休養したように、 一時期は氷から離れたりする選手も多い。だが浅田には、ソチ五輪の翌14~15年シーズンまで「休む」という選択肢がなかった。母匡子(きょうこ)さんに「頑張ってるから頑張らなくてもいい」と言われながら、11年に匡子さんが亡くなって間もない時期の全日本選手権にも出場した。
全日本選手権は14回出場し優勝6回、表彰台11回。世界選手権は9回出場し優勝3回、メダル5回。GPシリーズにGPファイナル--。休養したシーズンを除けば皆勤賞に近かった。最近は女子の出場選手で最年長となる大会も多かった。

ソチでの演技 6種類8本の3回転

長年の活躍の裏には地道な努力があった。特にそれがにじみ出ていたのがジャンプだ。浅田は連続3回転ジャンプの二つ目のジャンプでループを跳ぶことも多かった。女子はこの構成では回転不足になって得点が伸び悩みがちで、避ける選手も少なくない。しかしループを得意とした浅田は積極的に挑んだ。
一方でルッツは踏み切りの際にエッジ(刃)の使い方の違反を指摘されることが多く、サルコウ、トーループも得意とは言えなかった。バンクーバー五輪のフリーではルッツ、サルコウを除く4種類6本の3回転の構成で挑み、それが頂点に届かない一因となった。
バンクーバー後の改善でジャンプをスピードに乗って跳べるようになり、サルコウも習熟。連続ジャンプの二つ目に3回転トーループを入れる取り組みも復活させ幅を広げた。14年ソチ五輪のフリーで6種類8本の3回転に挑む難しい構成に表れ、142・71点の自己最高得点につながった。






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