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2017.2.9 : 安倍首相 . 対トランプ氏、信頼重視 別荘2泊、ゴルフ 10日首脳会談




安倍晋三首相は9日夜、トランプ米大統領との初の首脳会談を行うため、ワシントンに向けて出発する。両首脳は10日昼(日本時間11日未明)、ホワイトハウスで会談した後、南部フロリダ州にあるトランプ氏の別荘に移動する。丸2日近くを共に過ごす異例の厚遇を受けることになり、日本側は首脳間の信頼関係構築を最重視して臨む構えだ。
首脳会談では通商問題が焦点となる見通しで、日本批判を展開するトランプ氏が貿易不均衡の是正を求める可能性もある。日本としては日米同盟の重要性や経済協力の強化を通じた「相互利益(ウィンウィン)」の意義を確認したい考え。 ワシントンからフロリダ州への移動には、大統領専用機「エアフォースワン」に両首脳がそろって搭乗する。両夫人も同乗する方向だ。外務省によると、日本の首相がエアフォースワンに同乗するのは、2006年に当時の小泉純一郎首相がブッシュ大統領とテネシー州メンフィスにある故エルビス・プレスリーの旧宅を訪問したケースなど極めて限られている。
フロリダ州パームビーチの別荘には2泊し、11日には共にゴルフをする予定だ。首相は10日の昼食会から11日の夕食会まで最大で5回の食事をトランプ氏と共にする可能性がある。
首相の祖父・岸信介氏が1957年に首相として訪米した際にアイゼンハワー大統領と共にゴルフをした例もあるが、日米首脳が一緒にゴルフをするのも異例と言える。
首相は昨年11月にニューヨークでトランプ氏と会談した際、ゴルフクラブを贈っており、共通の趣味のゴルフをてこに親密な関係を築くのが狙いだ。
イランや中国などへの強硬姿勢を示すトランプ氏に急接近する首相に対し、「すり寄る姿勢を見せれば他国との外交に悪影響が出る」(閣僚経験者)と懸念する声もあるが、政府関係者は「日米同盟の重要性を考えれば、米国と距離を置くという選択肢はない」と強調する。民進党の細野豪志代表代行は8日の記者会見で「日本として言うべきことを言ってこられるかに注目したい」と首相をけん制した。


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