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2016.12.1 : 新語・流行語 年間大賞に「神ってる」





ことし話題になった言葉に贈られる「新語・流行語大賞」が、1日、発表され、年間大賞には、プロ野球、セ・リーグで25年ぶりにリーグ優勝を果たした広島の選手の活躍ぶりを象徴する「神ってる」が選ばれました。
「新語・流行語大賞」は、1年の間に話題になった出来事や発言、流行などの中から軽妙な表現で世相をついたり強い印象を与えたりした言葉を選ぶ賞です。ことしは30の言葉がノミネートされ、1日、東京都内でトップ10と、その中から選ばれた年間大賞が発表されました。
このうち年間大賞には、プロ野球、セ・リーグで25年ぶりのリーグ優勝を果たした広島の緒方監督が発した言葉で、選手の活躍ぶりを象徴する「神ってる」が選ばれました。
このほかトップ10には以下の言葉が選ばれました。
週刊誌にスクープされた不倫騒動を表した「ゲス不倫」、 漫画やアニメの舞台になった場所などを訪れる「聖地巡礼」
、 アメリカ大統領選挙で過激な発言で物議を醸しながらも熱狂的な支持を集め、大きな社会現象にもなった「トランプ現象」、
ピコ太郎さんのユニークな曲と動画が世界的な人気を集めている「PPAP」、
待機児童の問題について大きな議論を引き起こした匿名のブログ、「保育園落ちた日本死ね」、
サッカーの長友佑都選手が女優の平愛梨さんとの交際を宣言したときの言葉「(僕の)アモーレ」、
各地の公園などで熱中する人の姿が見られたスマートフォン向けのゲームアプリ「ポケモンGO」、
日銀の大規模緩和による「マイナス金利」、
東京の豊洲市場の問題を象徴する「盛り土」、
また、「選考委員特別賞」として、一連の熊本地震で大きな被害を受けた熊本城を修復するために寄付を募る「復興城主」が選ばれました。

緒方監督「子どもが使ったのがきっかけ」

 

「神ってる」という言葉を使ったプロ野球、広島の緒方孝市監督は、「電話で連絡がきて、大賞に選ばれたということで大変驚いています」と述べました。緒方監督がこの言葉を使ったのは監督の子どもが会話の中で使ったのがきっかけだったということで、緒方監督は「家族にすぐ報告したら、家族も驚いているのか喜んでいるのかわからないくらいの反応でした」と話していました。

広島 鈴木選手「この言葉を一生忘れられない」

 

年間大賞に選ばれた「神ってる」という言葉で緒方監督からたたえられた広島の鈴木誠也選手が表彰式に出席し、「『神ってる』という言葉は僕自身が言った言葉ではないのでどう喜んでいいのかわかりませんが、うれしい気持ちです。広島が優勝して最高の年に『神ってる』という言葉を言われ、僕はこの言葉を一生忘れられません」と話していました。

2試合連続サヨナラホームランを表現

 

年間大賞に選ばれた「神ってる」という言葉は、プロ野球・広島の緒方監督がことし6月18日にマツダスタジアムで行われたオリックスとの交流戦のあと、報道陣の取材に対して初めて使いました。
この試合では、広島が2点を追う9回、ランナー2人を置いて4年目の鈴木誠也選手がプロ野球史上10人目となる2試合連続のサヨナラホームランを打ちました。緒方監督は鈴木選手の活躍を最大限にたたえるために「神ってる」と表現し、今シーズンの勝利数の半分以上が逆転勝ちだった広島の勢いを象徴する言葉となりました。
広島はこの試合を含めて32年ぶりに11連勝してセ・リーグの残り5球団とのゲーム差を一気に広げ、25年ぶりとなるリーグ優勝へ大きく弾みをつけました。

熊本市長 励みになる受賞

 

熊本城の修復に向けた「復興城主」が選考委員特別賞に選ばれたことについて、表彰式に出席した熊本市の大西一史市長は「このような賞をいただけてびっくりして、熊本弁でいうと『たまがって』おります。熊本はまだまだ復興の途中にありますが、11月1日に熊本城の復興のために復興城主として寄付を募って以来1か月で2万1895人の復興城主の寄付を頂きました。被災者にとっても復興城主の皆様にも励みになる受賞だと思います」と話していました。

やくみつるさん「強い言葉が出てきた1年」

 

ことしの新語・流行語大賞について、選考委員の漫画家、やくみつるさんは、「ことしは早い時期からネガティブな言葉を中心にさまざまな言葉が登場したが、最終的には、政治、経済、芸能などすべての分野で強い言葉が出てきた1年だった。中でも大賞の『神ってる』は、言葉のいいやすさとあわせてことしを代表する言葉だったと思う」と話していました。

ピコ太郎さん「予想していなかった」

 

「PPAP」がトップ10に選ばれたピコ太郎さんは、会場とつながった電話で受賞の喜びを語りました。ピコ太郎さんは「この世界的な流行を世の中でいちばん予想していなかったのは私です。この間も、韓国やシンガポールに行くとものすごい熱狂ぶりで、本当にみんな聞いて応援してくれていると実感できた」と話していました。

「政治動かすきっかけ」

 

トップ10に選ばれた「保育園落ちた日本死ね」の表彰では、この言葉を書き込んだブログを国会で最初に取り上げた民進党の山尾志桜里衆議院議員があいさつし、「声をあげた名もない1人のお母さんと、その言葉を『保育園落ちたのは私と私の仲間だ』言い換えた多くの人々に代わって、この賞を受けたいと思います。待機児童問題が政治課題の隅からど真ん中に移動したように、女性たちの柔らかいアクションが政治を動かすきっかけになると思います」と話していました。

「世界中から巡礼に」

 

トップ10に選ばれた「聖地巡礼」の表彰では、さまざまなアニメのゆかりの土地を地図で公開している企業の代表があいさつし、「日本が誇るアニメ文化を世界に発信し、世界中のアニメファンが日本各地に巡礼に来てもらえるようにしていきたい」と抱負を語りました。

「大スクープを狙っていく」

 

トップ10に選ばれた「ゲス不倫」の表彰では、実際に張り込み取材を行っている週刊文春の記者が、仕事に支障を来さないようにマスクで顔を覆って登場し、「私が代表して賞を頂きましたが、本来なら取材を受けた方々がもらう賞だと思っています。次のスクープはもっと大きいのではないかと読者が期待して、プレッシャーが大きいですが、今後も編集部全体で大きなスクープを狙っていきます」と話しました。

「2人で頂けた賞」

 

トップ10に選ばれた「(僕の)アモーレ」の表彰では、受賞者の長友佑都選手に代わって交際相手の平愛梨さんがあいさつしました。平さんは、「こんなにすてきな賞を頂くことができて本当にうれしいです。遠距離の私はこの言葉に支えられてきました。私にとって大切な言葉で、2人で一緒に頂けた賞と思って大切にします」と喜びを語っていました。 また、長友選手は「僕自身がすごく好きな言葉なので、もっと多くの人に使ってもらえると嬉しいです。今の僕は、とにかくピッチの上で結果を出す為に頑張りたいとおもいます」というコメントを寄せました。


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