2019.3.27 : 新年予算成立
一般会計の総額が初めて100兆円を超える新年度予算は、参議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党などの賛成多数で可決・成立しました。
新年度予算案は、27日参議院予算委員会で、締めくくりの質疑のあと、採決が行われ、自民・公明両党などの賛成多数で可決され、参議院本会議に緊急上程されました。
本会議では、討論が行われ、自民党の石井準一氏は「新しい時代の国づくりにつながる予算案を1日も早く成立させ、さまざまな施策を力強く実行していかなければならない」と述べました。
これに対し、立憲民主党の会派に所属する小西洋之氏は「統計不正の本丸、アベノミクス偽装の疑惑は、政府・与党の抵抗により、何ら解明されていない」と訴えました。
そして採決が行われた結果、新年度予算は、自民・公明両党などの賛成多数で可決・成立しました。
新年度予算は、消費税率の引き上げに伴う景気対策の費用のほか、幼児教育と保育の無償化の経費や、新型迎撃ミサイルシステムを導入する費用などが盛り込まれていて、一般会計の総額が101兆4571億円と、初めて100兆円を超えました。ります。
成立した新年度予算は、一般会計の総額が101兆4571億円と、当初予算としては初めて100兆円の大台を超えました。
ことし10月に予定される消費税率の10%への引き上げに向けた、さまざまな景気対策が盛り込まれています。
このうち、増税後、中小の店舗でキャッシュレスで買い物すると購入額に応じてポイントが還元される制度に2798億円、購入した金額以上に買い物ができる「プレミアム付き商品券」の発行に1723億円が計上されています。
また住宅市場が冷え込むのを防ぐため、省エネ性能などが高い住宅の新築やリフォームにポイントを付与する制度に1300億円が盛り込まれています。
これら消費税の増税に伴う景気対策は総額で2兆280億円に上ります。
新年度予算を主な歳出項目別で見ますと、医療や年金などの「社会保障費」は高齢化による伸びに加え、幼児教育の無償化の経費も上積みされ、過去最大の34兆593億円、「防衛費」も新型迎撃ミサイルシステムを導入する費用などを盛り込み、過去最大の5兆2574億円となりました。
このほか「公共事業費」は国土強jじん化に向けた費用を盛り込み、今年度より9310億円増えて6兆9099億円、「文化、教育、科学技術関連予算」は2513億円増えて5兆6025億円、自治体に配分する「地方交付税」は今年度より4701億円増えて15兆9850億円となりました。
一方、「歳入」は税収が消費税率の引き上げで今年度より3兆4000億円余り増え、過去最高の62兆4950億円を見込んでいます。
借金に当たる新規の国債の発行額は32兆6605億円と、今年度よりおよそ1兆円減りますが、「歳入」全体の32.2%を借金に頼る厳しい状況が続きます。2513億円増えて5兆6025億円、自治体に配分する「地方交付税」は今年度より4701億円増えて15兆9850億円となりました。